会計の会は、増すという意味だそう。
計という字は「言」と「十」からできています。ここで「言」は説明すること。分かりやすいですね。
また「十」は集落の場所を示すらしく、結果、「会計」とはある場所で、増えた数を明確にすることを言うとのこと。
まだ、記録の段階で、後に複式簿記や決算書が後にできてくるのだとしても、中国で、狩りの獲物や年貢を(単式簿記で)記録するときに使われた、ということはとても興味深いと思います(その後、1494年にイタリアの商人出身の数学者ルカ・パチョーリにより複式簿記が完成されたと言われています)。
ひるがえって現代では、会計とは、金銭や物品の出入りを管理すること。また、その方法、体系をいうと定義されています。
何かが動いたときに、その動きを表現すること、さらに動きを予想して表現するという意味だと理解しています。
古くは何かの動きを記録しなければならない必要性から会計が考えられたのであり、会計があって何かの動きが生まれたのではないことが分かります。
なので、会計は道具であり枠組み(フレームワーク)で、会計にどのような枠組みがあるのかを理解すれば、その枠組みを使って、現実に起こっていること(事象)を表現したりコントロールできると考えています。
現象から会計が生まれたので、会計の枠組みから現象を当てはめるということも可能なはずです。
当たり前ですが、狩りで得た鳥の数を数えることは、穀類にも使えるし、野菜にも使えるといった具合です。
人生は、金銭や物だけではなく、時間や情報、そして人の動きで成立しています。
これらを会計のフレームワークに合せ管理していくことで、動きが必ず見えやすく、また、予想しやすくなると考えています。それがマイ会計の役割です。
前回、小学生がお小遣いでグローブを買い、努力の結果、プロ野球選手になり稼げるようになったという例を挙げました。
貸借対照表や損益計算書の枠組みを知っていれば、すべての小学生は、自分が将来をつくるためにはどのような行動をとればよいのか、より合理的にコントロールできた筈と説明しています。
もちろん、会計の枠組みを知らなくても、将来〇〇のためには、何をするということは常識で理解できるかもしれません。
しかし、会計の枠組みを知り、会計の考え方は、こういう考えで、これは自分の人生に使える、としマイ会計として活かすことを知れば、積極的に自分の生き方を変え、管理していくことが可能です。
貸借対照表はこう言う枠組みである、損益計算書はこんな役割だ。自分を事業としてみたら、貸借対照表はどう表現できるのか、また、損益計算書はどのようになるだろうと考え、推定し、計画し、行動するのです(なお、マイ会計ではネットワークや自分の能力を資産に計上する事や、人への金銭の伴わない貸し借りも資産や負債にする事を想定しているので、少し会計のルールと異なるところはありますが…)。
自分の行動を会計に置き換えて使うマイ会計を、理解すれば、実際の会計への興味や知識も増えていきます。
これから徐々にその内容を明らかにしていこうと思います。