「マイ会計」会計をもっと身近に。世界は会計でできている[石井友二]

社会人の三種の神器は、会計、IT、英語ですが、このなかで最も重要なのは会計です。会計がいかに日々の生活に入りこんでいるのか、また日々の生活を支援するのか、明らかにしていきます。会計を知り活用すれば人生を謳歌できます。充実した人生を送るための会計についてご紹介していきます。

マイ会計は身近なところにあるにある枠組み

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 会計は行動決定のフレームワークです。行動をするには、情報を集め、判断し、計画することが必要ですが、会計はそのすべてを提供してくれる枠組みなのです。

 

 人は知らず知らずのうちに、会計を使って生きています。

 

 小学生のときに、お小遣いをもらい、そのお金をどのように使うのか、考えたことはありませんか。

 

 毎月貯めたお小遣いと、お母さんから借りたお金でグローブを買い、野球を始め、中学、高校と続け、甲子園で優勝。ドラフトでプロ野球選手になる、ということがあったとします。

 

 この人生は、明らかに会計のフレームワークで説明ができます。

 

 お小遣いは収入で、何かに使えば費用。もちろん、お小遣いを貯めればその月の利益として考えられます。貯めたお金は資産ですが、お金を使って野球のグローブを買えば、それは投資です。

 

 一部は母親からお金を借りてグローブを買えば、借入(調達)をして投資(運用)をすることになります。投資をした結果、野球という活動を行い、うまくなり契約金をもらうまでに、思いを遂げて成功したという見方です。

 

 こうしてみると事業活動と子供の生活になんの違いもありません。小学生は会計を知りませんが、もし知っていれば、お小遣いをもらい、浪費することは貯金ができず、毎月の損益は0。

 

 母親からお小遣いの前借をして浪費を繰り返せば、毎月の損益はマイナスだし、負債は増え、将来のお小遣いの減額により、月々の活動は障害を受ける。ならば浪費をせず、貯金をして資産を増やし、将来に投資をして自分が活動するときの原資にしようと考えるはずです。

 

 もちろん、親は資金調達と運用、活動による成果獲得という考え方を理解していなくても、お金の大切さや節約の考え方を教えるでしょう。

 

 これは道徳であり、お金が大事なことを身に染みて知っているからです(そうでもない親も増えているかもしれませんが…)。親から言われる方がきっかけになり、多くの子供はもらったお金を貯金します。

 

 もし、仮に親がマイ会計、すなわち会計のフレームワークを知っていれば、子供に損益計算書と貸借対象表の超簡単な考え方を教え、そしてキャッシュフローの考え方を分かりやすく説明したはずです。

 

 実際、社会で経験を積んだ親であれば、自然にマイ会計に近い感覚をもっているので、知らず知らず、子どもにあるべき考えを伝えていたかもしれません。

 

 子供には単に節約と言うだけではなく、この子にはこうなって欲しい、これが得意になって欲しい、得意な事がき、それが好きだったら、その為に応援したいと考えます。

 

 なので、「将来に役立つことにお金を使いなさい」と、いう背景には、まだ見えない未来を俯瞰した対応があります。

 マイ会計を知っていればより、こうした教育ができる様になります。子供がマイ会計をかじっていれば、自分の未来を考え、行動を始めるきっかけになるでしょう。

 

 何れにしても、人生には、会計のフレームワークが必要で、このフレームワークを知っていれば、人生をよりうまく生きられる。どんな仕事をしても、大丈夫、最後は成果を挙げられる、と教えるかもしれません。

 

 スタートはいつからでも大丈夫です。学生でも社会人でも、主婦でも会計の簡単なフレームワークを知り、自分の行動に擬えて考えれば、新しい自分の生き方を見つけることができるようになると思います。

 

 この話をばかばかしいと思った方は、次回以降のブログを見ないでください。

 

 確かにね、と少し興味がある人には、財務会計管理会計フレームワークや考え方を自分に合わせて使えば、いろいろなことが納得できることを、次回以降説明していくことにします。

 

 なお、簿記を知らなくてもマイ会計はうまく使えます。簿記は知っていればなおよいという代物です。簿記を知らなくてもマイ会計さえ押さえていれば、行動に一定の根拠を与えることができるようになるからです。

 

 もちろん、マイ会計が分かれば、実際の仕事で会計の理解が進むことは間違いありません。会計自体に興味が出てくれば、簡単な仕分けができるようになれば、会計もわかるし。マイ会計の内容も深まります。

 

 次回は、会計の起源を簡単に説明します。

 前述したように、会計は物事の道理を、あるルールにより括り直したフレームワークだからです。

 

 事実があり会計が生まれたことを忘れてはなりません。なので。起源や歴史を知ることには意味があります。

 

 そして回を重ねるごとに、徐々にマイ会計につながる、財務三表の枠組みについて概要を説明し、その後に管理会計の枠組みや、実際のマイ会計の使い方をお話しすることにします。