社会人の三種の神器は、会計、IT、英語です。
三種の神器とは、日本の歴代天皇が古代より伝世してきた神から受け伝えた、鏡と剣と玉の三つの宝器を指します。
三種の神器は大切なものの象徴です。そこで、社会人にとってもっとも大切なものを三種の神器といっているのです。この順番には諸説ありますが、私は、会計、IT、英語の順番がすっきりすると思っています。
いまやなんといっても、パソコンの時代であり、パソコンがなければ仕事が進まない社会人はとても多くいます。
毎日エクセルやワード、パワポを駆使して仕事をしている人、またいろいろな言語を使ってシステム開発している人はたくさんいます。
しかし、社会人すべてをみると、社会のインフラ整備や利便性の確保に貢献していることは別として、ITの知識がなければ仕事が一切すすまないという人ばかりではありません。
また、英語の必要性を否定することはないとしても、良いかどうかは別として、毎日英語がなくても困らない人はたくさんいます。ポケトークがあればよいというケースを含めたら、かなりニーズは小さくなってしまいます。
しかし、会計は目立たないけれど、多くの人が生きるために無意識に使っています。
社会ではとても重要なものだということが分かります。
例えば、会社は一定の投資や費用をかけ、収益を上げて利益やキャッシュを増やし事業を継続しています。プロセスを事業活動といい、サラリーマンは、そのなかの一部を担い、給与をもらって生活をしています。
自分の役割が、収益獲得や費用削減にどのように影響しているのかを考えなくても、仕組みのなかで仕事をすれば自動的に成果が挙がっていることが多く、会計の知識がなくても仕事は進みます。
しかし、会計の知識があれば、どうすれば自分が得る利益やキャッシュを最大化できるのか、それは組織にどれだけ貢献することなのかが見えてきます。
その視座は、努力して力をつけ、自分の行動を修正して深い達成感を得たり、他者から評価され充実した生活を送るきっかけになります。
アパレルでも寿司チェーンでも、メーカーでも建設業でも不動産業でも、サービス業でもいわんや金融業でも、そのことに変わりはありません。
財務会計(利害関係者への報告等を目的として行われる会計)を構成する、損益計算書や貸借対照表等、そしてキャッシュフロー計算書の財務諸表の考え方を頭にもち行動するだけで、視野が大きくなり、自信をもって行動できるようになるのです。
さらに、「マイ会計」がとても大切です。無意識のうちに、朝起きてから夜寝るまでの一日の自分の行動を計画し、予定通りに進んだのか、予定と実績のどこが相違し、その原因は何かを日々確認している人はたくさんいます。日々自分を律し、何かを変えようと奮起する人々です。
その行動が私のように三日坊主で終わるかどうかは別として、上記の行動も管理会計(現状把握や意思決定を行なうことを目的として行われる会計)の考えかたを知っていればより理解が深まり、行動が進化します。
家を購入したり、留学したり、資格をとったりするときにも、管理会計の一つである投資意思決定の考え方を知っているだけで、正しい判断をすることができます。
実は、社会や多くの人々の生活は知らず知らずの間に、会計の考えに支えられていることに気付きます。また、意識すれば自然も世界は数字で見えるし、会計で支えられていることが腑に落ちます。
数字や会計が社会や世界を語れることを理解したうえで、会計の基礎を身に着ければ、いろいろなものが見えてくるのです。
また、企業は言うに及ばず、国や世界の経済活動への関心も高まるし、自分のこれからを意図することも容易です。
事業家や起業家であれば、税理士や会計士、専門家に任せるだけではなく、自ら深みを目指すことで経営が手に取るように分るし、充実した人生を生きられます。また、社会人、学生や主婦もマイ会計で自分の行動を変容させることが可能です。
多くの人が簡単な会計の知識を身に着け、人生をより謳歌できるようになることを期待して、このブログを今日からスタートしたいと思います。