貸借対照表はB/S(Balance sheet)、損益計算書はP/L(profit and loss statement)、そして、キャッシュフロー計算書はC/F(cash flow statement)といいます。また、製造原価報告書はC/R(Cost Report)といいます。
マイ会計では、この4者を家族と呼ぶことがあります(って、世界で初めて私がそう言っているだけなので、ネットで検索しても出てきません…)。
ある家の場合には、お母さんがB /Sです。お金を握り、一切の切り盛りをしています。家の隅々まで細かく知っているし、近所との付き合いや親戚(利害関係者)との付き合いを仕切り、財産はいつかは、結局私のもの、といった気持ちでいます。
悪い意味ではなく、家計がしっかりして、知らない間に資産が増えているのもお母さんの実力かもしれません。
資産=負債+資本における、負債についてはお父さん名義にしていることが多いですが、場合によれば自分もパートに出て、お父さんのサポートもしたりします。
家族の場合、貸借対照表の資本は、お母さんが結婚のときに持ってきた貯金や、嫁入り道具の家具や家電商品だったりします。
お父さんは言わずと知れた損益計算書P /L。一生懸命給料を稼ぎ、収益を上げます。使える費用は、家族によってたかって使われた残りのお小遣い。交通費や飲食費、小さな交際費のようなものです。
収益―費用=利益については、結局貸借対照表に吸い上げられ、毎年一年間の経営成績を求められています。かわいそー。
で、お姉さんがキャッシュフロー計算書C /F。いつもお母さんの見方で、お父さんを目下に見ています。ていうか、お母さんの姿勢次第ですね。お父さんのお母さんに対する愛情(愛憎=愛憎相半ばするではなく愛情です)が結局はお姉さんの性格を決めます。
お父さんがお母さんを愛していれば、お母さんも冗費(無駄なお金)を使わない、無駄な経費もなくなるし、へそくり(会計では不正の一種です…)もしませんからお金も貯まるみたいな。で、お姉さんは、働いていても、家事手伝いでも、お母さんの相談相手なので侮れないです。
お父さんはある時期から疎んじられ、大事にされなくなりますが、お母さんもコントロールして、お金の使い道に口を出したり、思い通りのお小遣いをせしめたりするのがお姉さん。
お父さんは、お姉さんも甘やかすことなく育てないと、後で後悔することになります。お金の使い道をお母さんとお姉さんに握られないこと。大事ですね。
お兄さんは、製造原価報告書C /Rです。お父さんが働いている糧はお兄さんです。お父さんが頑張って稼げるのも、息子が一人前になり、俺を支えてくれたらいいと思っている節があります。
結局、期待に応えるため一生懸命勉強し、コストをかけてお父さんのサポートをしています。
ときには頑張って優秀な成績を挙げ、褒められることは、お父さんばかりか、お母さんの喜びでもあり、お母さんの大事な心の宝物(資産)になったりします(ちなみにリアルな会計では、人や心に残る思い出、第三者からの評価は資産に計上されませんが、マイ会計では皆資産です。この違いを理解していると、マイ会計とリアル会計の間を容易に行き来できますよ)。
ここで家族を眺めている読者が、弟である株主。やはりまずはマイ会計を学習し、会計に近づきたいと思っているあなたが主役なんですね。
上記のように、B/Sはバランスのとれたお母さん(決してBuSuなお母さんではありません)、P/Lはプライドはあるけど軽んじられているお父さん、そしてC/Fはお金の影のアドバイザーであるクリヤーでファッショナブルな(結構苦しくなってきました…)、お姉さんと置き換えると、会計に親しみが湧いてくると思います。
もちろん、頑張って、お姉さんはともかく、親の将来を支えているのは、製造原価報告書のC/Rだけに、頭がよく(clever)で理にかなった(reasonable)お兄さんです。
科学的な管理を行い(マイ会計では教育)、生産性を挙げ、力をつけて誰にもまけない人になるため(価値のある資産をつくるため)、日夜頑張ってもらうため、お父さんは頑張るし、お母さんはお兄さんに投資をして期待している姿が目に浮かびます。
という家族を例にあげていますが、マイ会計においては、自分の現状や周りにある事例を、創造力豊かに思い浮かべ、会計を超感じて欲しいと思います。
なので、B/Sがお父さんの家庭もあるし、実は仕事から引退して、C/Fなお父さんもいるかもしれません。自分が理解して、会計を肌身につけていくときのイメージづくりに使ってもらえれば嬉しいです。
なお、B/S、P/L、C/F、C/Rの本当の読み方は覚えておいてくださいね。
「C/F、あー、クリヤーでファッショナブルな計算書ね」、みたいなことにならないようにしましょう。
ということで、マイ会計の意味を少し理解していただけたら幸いです。まだまだ続きます。まだ会計の登山口に差し掛かったところですが、ゆっくりと、道を究めながら、山を登っていくことにします。